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あの夏のルカ | 北イタリアの海底に住む少年のひと夏の冒険

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ピクサー作品

先日、コロナ禍によって劇場公開が行われなかったピクサーの3作品、
・私ときどきレッサーパンダ
・あの夏のルカ
・ソウルフルワールド
が2024春に劇場公開されることが決まりました!

本日はそのうちの1作品、「あの夏のルカ」について紹介します

主人公はシーモンスターの少年、ルカで、ディズニー作品の『リトルマーメイド』に登場するアリエルのように
人間界の道具を密かにコレクションしています

人間の世界に好奇心を募らせるルカの前に、同じくシーモンスターのアルベルトが現れて、
人間の暮らす街中へと繰り出していくのです

※公開から一定期間経っているので、本記事ではネタバレを含みます

ディズニープラス公式YouTube

少年の想像力を散りばめたような美しい色彩と世界観

主人公ルカがアルベルトと冒険する物語の舞台は”ポルト・ロッソ”という架空の田舎町です

舞台のモデルとなったところは地中海の世界遺産、チンクエ・テッレと言われています

確かに海と町が共存しているかのような地形や、
建物の外観と色彩がかなり映画の世界観に一致しています

チンクエ・テッレ|イタリア 世界遺産|阪急交通社
イタリア語で「5つの土地」を意味を持つチンクエ・テッレ。かつての陸の孤島には独自の文化によって美しい景色が育まれました。世界遺産に登録された概要や歴史など、見所をご紹介します。

本作最大の特徴は、鮮やかな色彩の豊かさにあると思います

ルカが人間の世界を夢見ていて、その夢や好奇心、期待が、
夏の青く高い空や、木々、街並みの輝きにあふれているような描写が素敵です

海、月、空、炎など、自然の描写もリアルすぎず、
油絵の中を主人公たちが生きているような世界観を演出しています

違いを受け入れられる人と、そうでない人が入り混じる世の中で生きていくことへの強さ

物語の構図としては、シーモンスターたちは人間を恐れ、
人間もまた、シーモンスターを恐れているという構成になっています

主人公ルカは、”良い子”でいようと親の言いつけを守って暮らしていました
ルカの父と母は人間を恐れており、陸に興味を抱かないようルカを厳しくしつけています

アルベルトというシーモンスターの友達に出会い、元から興味を持っていた人間界へ飛び出していきます

街では人間の女の子ジュリアとその父マッシモと出会い、
ルカは人間の世界について学んだり、差別や偏見に立ち向かいながら大人になっていきます

物語の中心は、ルカ、アルベルト、ジュリアの三人がトライアスロンのようなレースに出場し、
優勝を目指すというものですが、物語の中心は人々の持つ偏見や価値観、そして異文化の交流にあります

例えば、ジュリアの父マッシモは、村の漁師をしています
シーモンスターのことも、はじめは怪物だと思っていて漁師として仕留めようとします

ただ、ルカとアルベルトとの暮らしの中で、
ルカとアルベルトが自分の娘のような好奇心や純粋な心を持ち、
心優しいということを知っていきます

彼らがシーモンスターであるという正体を知った後も、
シーモンスターも人間と変わりない子供であると受け入れるのです

一方、ルカにとって脅威となる人物、エルコレはルカが人間だろうと人魚だろうと、
一貫してよそ者扱いし、遠ざけます

シーモンスターを嫌ってもいて、物語の中で、エルコレとルカは和解することはありません

主人公ルカは人間界へ飛び出し、
自分と他人の違いを受け入れること、
すべての人に好かれることができなくても、好いてくれる人達を大切にしながら生きていく強さを学んでいきます

多感な少年が、他人から受ける差別の残酷さに向き合いながら成長する点も、本作の重要なポイントです

自分が一番になれないことへの苛立ちと嫉妬

子供同士の関係性を描いている中でこの作品で注目したいところは
子供同士のリアルな嫉妬心です

ルカを人間の世界に導いたアルベルトは、
ルカがジュリアとの交友の中で、『学校』へ興味を持ったり物知りなジュリアとの会話を楽しんだりすることに嫉妬します

ルカにとってアルベルトが一番の親友でなくなるかもしれないと、
かつての自分の立ち位置が揺らぐことへの恐怖から来る心の動きなのです

小学生の子供が、自分の友達が他の誰かと仲良くしているところを見て、
その子に友人を取られた!と嫉妬することがありますが、本作でその描写がかなりリアルに描かれていると思います

ただ、アルベルトには父親がおりましたが、
その父が出て行ったきり、二度と帰ってこなかったという背景があることから、

近しい誰かの心が自分から離れていくことへの恐怖をより強く感じてしまうのではと思います

身近にいると少し厄介ではありますが、
アルベルトの抱く感情に共感できる人も多いはずです

※アルベルトの救済的短編作品として『アルベルトの手紙』という短編がディズニー+で配信されているので
そちらも併せてぜひご覧ください

本作を気に入った人へのおすすめディズニー作品

本作が好きな人に向けて、他のディズニー作品をお勧めするなら

・リメンバーミー
・カールじいさんと空飛ぶ家

を推したいと思います!
いずれも少年の冒険が物語の中心にある作品で、色彩も豊かで美しいです

また、差別や偏見に対する他作品の解を比較してみるのであれば

・ラーヤと龍の王国
・ピートとドラゴン

これらをお勧めします

ディズニープラスに入会したものの、どの作品を次に見ようかと迷っている方は
上記も併せてご視聴ください!

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